普段からつらいと感じる肩こりや腰痛のような不調は、もしかしたら女性ホルモンのアンバランスが原因かもしれません。今回は日頃の疲れや不調について、女性ホルモンが原因とされる理由と、現代病ともいわれる肩こりにアプローチするストレッチについてご紹介します。
自律神経と女性ホルモン、”コリ”との関係
自律神経をコントロールしているのは、女性ホルモンの分泌を指示している部位と同じ「視床下部」です。更年期に卵巣機能が低下すると、視床下部からのホルモン分泌の指示に応えられなくなります。
卵巣がホルモンを分泌できないと、視床下部は混乱し、コントロールしている自律神経にまで影響を及ぼしてしまいます。実は、更年期に多いホットフラッシュや多汗、冷え、動悸などの症状は、この自律神経の乱れが原因とされているのです。
自律神経が乱れて筋肉が硬くなり、血管が収縮して血液循環がスムーズに行われなくなると肩や背中、腰の筋力が低下し、その結果痛みやこりにつながってしまいます。普段の生活で気を付けるべきなのは、まずは体を温めること。
体の冷えは血液の巡りに影響を及ぼすので、体を温める工夫の他に、次の項目からご紹介するストレッチで、筋肉をのばし血流を促しましょう!
【STEP1】毎日の不調を和らげる肩甲骨まわしストレッチ
パソコンやスマートフォンの使用で前かがみの姿勢を続けていると、肩甲骨の動きが鈍くなります。すると、筋肉が硬くなり血流も滞ってしまいます。ストレッチで肩関節や肩甲骨のまわりをほぐして血流を促しましょう。
肩ストレッチ
1.足を肩幅と同じくらいに広げて立ち、胸の前で握手をするように両手を組みます。
2.ゆっくりと息を吸いながら、両手をそのまま頭の上に持っていき、伸ばしたい肩まわりの筋肉を意識しながら背伸びをするようにゆっくり伸ばします。
肩甲骨回し
1.左右のひじを曲げて、それぞれの肩に手を置きます。
2.置いた手が肩から離れないように、肩に触れたままの状態で、肩を前後にそれぞれ5回から10回ずつ回します。この時、ひじで大きな円を描くイメージで肩を回すと、肩甲骨をしっかり動かすことができます。四十肩・五十肩予防にもつながりますよ。
【STEP2】腰痛対策に!座りながらできる腰回し
長時間同じ姿勢で座ったままの状態でいると、腰に負担がかかるため、腰痛の原因となります。日頃から腰の筋肉を動かして、いい姿勢を保てるように心がけることが大切です。
腰回しストレッチ
1.椅子に浅く腰掛けて、両脚は閉じます。
2.両手を胸の前で指を組むようにして握り、両肘を上げて床と平行になるように横へ一直線に伸ばします。この動作で上半身の安定性を高めます。
3.両膝と顔は正面を向けたまま、腕と床を平行に保ちながら、腰を左右に5回から10回、回します。
この際、お尻をあまり動かさずに、ウエストを左右にひねりながら後ろを向くイメージで行います。体がうまく動かせない場合は、ウエストを左右にひねる際に、顔と上半身も一緒にひねってもOKです。