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フランス人はデリケートゾーンアイテムをどう選んでいる?美へのこだわりが強い彼女たちの考え方とは

日仏ビヤンネートル協会 小西俐舞ナタリー
フランス人はデリケートゾーンアイテムをどう選んでいる?美へのこだわりが強い彼女たちの考え方とは

美と自然へのこだわりが強いフランスでは、ラグジュアリーブランドから薬局で手に入るナチュラルコスメまで、美容アイテムに関する選択肢がとても豊富です。フランスの人々は、一般的に自然由来の製品を好む傾向にあり、これは食事から肌に触れる製品、デリケートゾーンケアに至るまで、多岐に渡ります。

今回は、そうしたフランス流のコスメのセレクト法をヒントに、デリケートゾーンケア用品の選び方を考えてみましょう。

フランス流、ナチュラルへのこだわり
フランス人は男女問わず、自然との調和を心から大切にしています。政府の方針も同様で、合成化学物質の規制を強めるだけでなく、農薬使用の削減にも力を入れています。実際、今後30年の間に農薬そのものの使用を禁止するなど、環境や健康への取り組みが積極的に行われています。

この自然への敬意は、肌に触れるものや食事、飲み物などのものづくりにおいても顕著で、特に女性の間ではナチュラルコスメへの関心が高まっています。

例えば、日常的に体を洗うときは昔ながらの製法でつくられたマルセイユ石けんや、ハチミツ、オリーブオイル由来の石けんなど、自然素材のアイテムが愛用される傾向にあります。ラベンダーなどの伝統的なハーブや精油は、保湿成分などを含む場合が多いので肌に優しく、自然な香りでリラックス効果をもたらします。

一方で、リップやファンデーション、ヘアマスク、フレグランスなどの製品に関しては、自然派よりも仕上がりや高揚感を重視する傾向にあります。日中のファッションやメイクアップを楽しむ際には質感や仕上がり、見た目の美しさを重視するというのは、フランス人女性ならではの考え方といえるでしょう。

デリケートゾーンに触れるものも自然派で
デリケートゾーンはフランス人女性にとって、健康や美しさにとって重要な部位であると考えられており、そのケアにも高い関心が寄せられています。

特に、専用の自然派製品を選ぶ傾向が強く、その理由は肌への刺激が少ないことがまず挙げられます。安全に使用できる製品を選ぶことでデリケートゾーンの健康を守り、肌トラブルを予防することにつながると考えているからです。

また、フランス人女性は女性として自分自身の体をとても大切に考えており、ケアを怠らないという意識が強いことも、デリケートゾーンケアへのこだわりにつながっているといえます。女性の健康に直結しうるパーツを特に丁寧に扱うということは、自分自身をいたわることにもつながります。

彼女たちが年齢を重ねても生き生きと自信に満ち溢れているように感じるのは、こうした日々のパーツケアがベースにあるといっても過言ではないでしょう。

デリケートゾーンケアに関する情報や商品の選択肢が充実していることも、フランス人女性が日々商品を選択するうえで役立っています。デパートやドラッグストアなどでは、デリケートゾーン専用のコーナーが設けられており、ウォッシュや保湿クリーム、ジェルなど、様々なシーンに合わせたアイテムが販売されています。

雑誌やインターネットなどでも、デリケートゾーンケアに関する情報が積極的に発信されているのも大きな特徴といえるでしょう。


古くから伝わる日本美容哲学にも注目してみよう
日本には古くから、自然素材や成分を重視した美容哲学が根付いています。例えば、米ぬかや緑茶、炭、生姜、馬油、漢方など、自然素材を活用した伝統的な美容法は、その理由があり長年にわたり支持されてきました。もちろんこれらの成分は現代でも、根強い人気を誇っています。

近年では、便利さや見た目を重視する製品が増えていますが、大切なデリケートゾーンにおいては特に、フランス流の自然派重視のアプローチのように、自然素材や成分にこだわることの重要性を考えてみましょう。

デリケートゾーンは肌や粘膜が薄くデリケートであり、また、ホルモンバランスやおりものなどの影響を受けやすい部位です。自然素材や成分にこだわった製品を選ぶことで肌への刺激を抑え、安全にデリケートゾーンをケアすることができます。また、自然素材の持つ保湿力や抗炎症作用なども、デリケートゾーンの健康を保つために役立ちます。


まとめ
肌に触れる製品の選び方を見直すことは、私たちの健康への意識や自己愛を高めるきっかけにもなります。自分自身の体と心を大切にするために、ぜひ自然素材や成分にこだわった製品を選んでみましょう。

小西俐舞ナタリー

Profile

小西俐舞ナタリーこにし りま なたりー

一般社団法人日仏ビヤンネートル協会代表

パリで生まれ育ち東京で暮らしながら、美容媒体編集者として培った知識と経験を元に同協会を設立。FMラジオパーソナリティやエルオンライン、マリ・クレールなどを通じてフランスと日本の最新トレンドやオリジナルのビューティメソッド、「ビヤンネートル(Bien-être)」にまつわる情報発信を行う。
https://institut-du-bienetre.com

パリで生まれ育ち東京で暮らしながら、美容媒体編集者として培った知識と経験を元に同協会を設立。FMラジオパーソナリティやエルオンライン、マリ・クレールなどを通じてフランスと日本の最新トレンドやオリジナルのビューティメソッド、「ビヤンネートル(Bien-être)」にまつわる情報発信を行う。